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技術だけ磨いても、土台がなければ

技術だけ磨いても、土台がなければ

技術だけ磨いても、土台がなければいい仕事にはならない

犬の仕事をしていると、どうしても「技術」に目が向きます。

トリミングなら、きれいにカットする技術。
訓練なら、犬を上手にコントロールする技術。
繁殖なら、より良い犬を育てるための技術や知識。

もちろん、プロとして技術を磨くことは大切です。

私自身、技術は一生勉強だと思っています。

でも長く犬の仕事をしていると、それ以上に大切なものがあると感じるようになりました。それが「土台」

技術は、土台の上に積み上げるもの

家を建てる時、どれだけ立派な柱や屋根を用意しても、基礎がしっかりしていなければ良い家は建ちません。

犬の仕事も同じだと思います。

技術ばかりを高く積み上げても、土台が弱ければ、いつかバランスを崩してしまう。

「犬を理解するための知識」と「人としての考え方や姿勢」です。

まず、犬を理解する犬は言葉を話しません。

嫌だ。
怖い。
痛い。
疲れた。
今日はいつもと違う。

そんなことを言葉で伝えることはできません。

だからこそ、犬に関わる仕事をする人間が、その小さな変化に気づかなければいけない。

犬の行動、性格、体の構造、健康状態、年齢による変化。

「この犬はなぜ、こんな行動をするのだろう?」

そう考える知識があって初めて、技術を正しく使えるのだと。

技術は「できること」。知識は「なぜ、そうするのかを考えること」。

私は、この違いはとても大きいと思う。

そして最後は「人」だと思う

もう一つの土台が、人としての考え方や姿勢です。

犬の仕事だからといって、犬だけを見ていればいいわけではありません。

その犬には飼い主さんがいます。

一緒に働く仲間もいます。

自分の技術を自慢することより、犬にとって何が一番良いのかを考える。

分からないことがあれば学ぶ。

間違っていたら認める。

経験を積んでも「自分はもう分かっている」と思わない。

そして、目の前の一頭を大切にする。
たくさん見たことと、自分の身についたことは違う。

表面だけを真似しても、その人がそこにたどり着くまでに積み重ねてきた経験や考え方までは見えない。

なぜ、この方法なのか。なぜ、この犬にはこの対応なのか。
そこを考えずに「やり方」だけを覚えても、本当の技術にはならないと思います。

基本を繰り返し、犬を観察し、失敗して、考えて、また勉強する。

そんな地味な積み重ねが土台を作っていきます。

技術の高さより、その技術を何のために使うのか。

犬を理解する知識があり、犬を大切にする気持ちがあり、人として誠実に仕事と向き合う姿勢がある。

技術は一朝一夕では身につきません。そして、土台作りにはもっと時間がかかります。

だからこそ私自身も、何年この仕事を続けても勉強です。

技術を磨く。知識を増やす。そして、人としての土台も磨き続ける。

いい仕事をする人は、技術が高いだけではない。
その技術を支える、しっかりとした土台を持っている。
それを目指そう。

 

 

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